ヨコ井の酢では、昭和60年頃から、この黒酢を製造・販売しています。
それに先立ち、2代目横井弘は技術陣を率いて、酢の製法調査を目的に、中国を訪れました。その時出合ったのが古代中国より伝承された「固体醗酵法」です。世界でも稀な製造法に惚れ込んだ2代目は、自社でこの方法に挑戦してみることを決意しました。
通常の酢は、米などの原料に水を加え、液体の状態で発酵させます。九州地方の黒酢でよくある壷を用いた製法も、この液体発酵です。一方、「固体醗酵法」は、原料を固体のまま湿らせ、その半乾きの状態を保って発酵を行ないます。それによって発酵中も原料を空気に大いに触れさせることが出来るからです。空気、つまり酸素は発酵には欠かせないもの。その酸素をより多く吸収させることで、その分発酵が活発になり、より濃厚な酢が生み出されるという訳です。
ヨコ井の酢の「真黒酢(まっくろず)」の製法は、このように中国の固体醗酵法を原型としています。しかし、そのまま再現したのではありません。歳月を費やして研究改良を重ねてヨコ井独自の方法に発展させました。ですから、その製法は今では弊社において門外不出扱いとなっており、ここで製造工程を写真などでお見せできないのは残念ですが、折角ですからもう少し詳しくお話しましょう。
まず、通常の黒酢と比べて数倍の原料を仕込みます。原料は主に玄米と小麦です。水分を散布し原料が十分に潤うと、いよいよ発酵が始まります。もろみ(既に仕込んだ原料)をまんべんなく空気に触れさせる為に、数日に1度攪拌(かき回し)を行ないます。攪拌は熟練した発酵技術者が、もろみの表情を窺いながら手作業で行ないます。長い時間丹念にこの作業を繰り返すとやっと発酵は終了します。これを熟成槽に移して仕上げはエイジング。長期間ゆっくり寝かせていよいよ「真黒酢」の出来上がりです。
原料をたっぷり使い、多くの手間と時間を掛けて丁寧に造られて「真黒酢(まっくろず)」は、大量の原料からわずかしかできない分、濃厚で熟成度が高く、栄養成分がたっぷりです。
また、黒砂糖を思わせる自然な甘みと深いコクが特徴で、とてもまろやかな黒酢です。
料理に使えば味に深みをもたせることができます。
美味でしかもマイルドですので飲む健康酢としてもとても適しています。
ぜひ、ご賞味ください。
真黒酢(まっくろず)は色と香りが個性的ですが、ふつうのお酢と同様、様々な調理にお使いいただけます。
卓上に置いて醤油の代わりに楽しむこともできます。
また、日々の健康管理のため本品1に対し水または牛乳3~4(お好みで加減してください)で薄めてドリンクとして楽しむこともできますので、ぜひ、ご賞味ください。
原材料名 | 米(玄米)・小麦 |
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栄養成分(大さじ1杯15ml当り)
エネルギー | 9.8kcal |
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たんぱく質 | 0.44g |
脂質 | 0g |
炭水化物 | 2.14g |
食塩相当量 | 0.002g |